離職率を劇的に改善させた「1on1ミーティング」とは?
A社が抱えていた離職の悩み
A社管理部門では「人が定着しない」ことが問題となっていました。
専門知識を要する経験豊富な人材が必要にもかかわらず、社員がどんどん辞めていってしまうため、組織としての対応力がなかなか上がっていかない状態になっていました。

コーチング型マネジメント「1on1」の導入
同管理部門では人材の定着化を図るためコーチング型マネジメントの導入を決断。
コーチングを学んだマネジャー達を中心に、複数の部署間で上司と部下を入れ替えて行う「1on1ミーティング」を実施しました。
これにより「直属の上司だと言いにくいことも隣の部署の上司なら話せる」というオープンな雰囲気の中で、メンバーが本音を話すことで潜在的だったメンバーひとりひとりの「やりたいこと」が言語化され、積極的な行動が見られるようになっていきました。

「1on1」の取組みにより起こった変化
マネジャー達がひとりひとりのメンバーの育成や成長を重要視するようになり、組織全体でメンバー育成を行う意識が醸成されたことは大きな変化でした。
またメンバーからは「困りごとが気楽に話せて助かる」「頭の整理ができる」「他部門の上司の考えが参考になる」といったプラスの声が多く、この取組みを継続することで年平均の離職率は導入前の19.8%から1.1%へと劇的に改善しました。
(図3)離職率が 19.8 → 1.1% へと低減
社員の主体性が向上する「問い」の効果とは?
社員の主体性の弱さ
「どうすれば部下がもっと主体的に動いてくれるのか・・・」
これは多くのマネジャーの悩みではないでしょうか?
部下の主体性に働きかけ、自主的な行動を促すためにはどうすれば良いのか・・・
気にはなっているもののつい置き去りになりがちな組織が多いのが現状です。
コーチング型マネジメント「問い」の導入
この点についても課題を抱えていたA社では前述の「1on1」に加えマンスリーディスカッションを実施。
そこでは、答えや結論を言わず「問い」の形式にすることで参加者自ら考えることを促すという手法を取り入れました。
例えば、売上を伸ばすには?に対し「訪問件数を増やす必要がある」といった答えをあえて言わず、「売上を伸ばすために我々が出来ることはなんだろうか?」と問いかけます。
最初は戸惑いを見せていた社員たちもだんだんと慣れてゆき、次第に発言が増えてゆきました。

「問い」により導かれた主体性向上
マンスリーで行われる問いかけはそれぞれの主体性を啓発します。
今まで目の前の仕事をこなすことが全てだった社員たちから「もっとこういった方法を導入してはどうか?」「こうすれば業務効率を改善できる」といった提案が出てくるようになり、社の風土診断にも顕著な数的改善をもたらしました。
初年度から2年目のA社風土診断結果
- 職場では、一人ひとりの主体性が尊重され、自発的な行動を取ることが尊重されている
【初年度76% → 2年目94%】 - 職場では、社員は仕事をやらされているものではなく、自分事として主体的に捉え、明確な自分の意思を持って業務に取り組んでいる
【初年度62% → 2年目74%】
このように社員の意識変化は数字にも明確に表れました。
それだけではなく全社員の前で自組織の活動を発表する「企画発表件数」が導入前の3件から22件に増加したことも社員の主体性が向上し組織が活性化されている表れに他なりません。
(図4)主体性の尊重
(図5)自分ごと化
(図6)提案発表件数

貴社の課題や状況に合わせた導入が可能です
- 研修プログラムだけを活用し、あとは自社で対応したい
- まずは研修を実施し、様子を見てその後を検討したい
- すでにコーチング研修は受講したことがあるが、なかなか組織に浸透しない
- 1 on 1ミーティングを導入しているが、効果があがらない
- 社内コーチを育成したい
- 管理職向けのコーチングのみ活用したい
- 研修の効果測定を実施したい
対応可能です。